10月6日(木)
新学期の準備でどたばたしている時、Bさんが明日までに学校の書類がほしいと申し込んできました。志望校のH大学の出願締め切りが明日だと言います。書類の発行には3日かかると、入学の時から再三再四言ってきています。先学期末の授業でも、書類発行申請には余裕をもってと注意しました。Bさん同様H大学を志望する学生たちは、とうの昔に書類申請し、その書類を受け取り、もう出願しています。
Bさんは級にH大学出願を決めたわけではありません。先学期の最初のころから志望校として挙げていました。それなのに、出願締め切りの前日に至って必要書類の申請をするとは、今までいったい何をしてきたのでしょう。下手をすると、願書などの記入もいい加減かもしれません。おとといも、Bさんと同じクラスのGさんの出願書類に不備があったと、H大学から電話がかかってきました。Gさんはすぐに対応して、事なきを得ました。Bさんの出願書類に不備があったら、出願締切日を過ぎているからと書類を受け取ってもらえなくても、文句は言えません。
どうしてこういう計画性のないことをするのでしょう。確かに、人は追い込まれないと仕事をしたがらないものです。でも、進学は自分の人生がかかっているのです。それも第一志望の大学への出願です。それなのにこんなことをしているとは、本気度を疑いたくなります。申請書に書いた生年月日を見ると、Bさんは子供の年齢ではありません。苦労もせず、痛い目にも遭わず、この年になってしまったのでしょうか。
いろいろと厳しく注意して、Bさんの申請書を受理し、事務の方々に頭を下げて、新入生の対応で忙しい中、Bさんの書類を作ってもらいました。でも、こうしてBさんの願いを叶えてあげることが、果たしてBさんにとって幸せなのだろうかと思えてきます。私のきつい言葉もBさんの心に響いていなかったようだし…。