みんな難しい

9月5日(月)

W大学を受けた私のクラスの2人の学生は、打ちひしがれて現れました。英語の問題の傾向が今までと違うとか、簡単な漢字の問題を間違えてしまったとか言っていました。「あなたに難しい問題は、ほかの学生にも難しい」と言って慰めてやりました。2人ともW大学に全然手が届かないような、いわゆる記念受験のレベルではありませんから、この2人が難しいと感じた問題は、他の多くの学生にとっても十分すぎる手応えがあったはずです。

2人はW大学の受験生の平均から大きくずれることはないでしょうから、1次試験に通ったとしても、同じような学生とともに、ボーダーライン上に並んでいるものと考えられます。ですから、受かるためには面接で頭角を現さなければなりません。奇をてらった答えをしても逆効果ですが、安全運転の答え方では混戦から抜け出せません。わかりやすく、面接官の気持ちを引き付け、中身の詰まった話をすることが求められます。どうしても入りたいという熱意を込めることは言うまでもありません。

もちろん、これはどんな面接にも必須の事柄ですが、2人がW大学に受かるにはなお一層のこと必要となります。面接全体を通してのコンセプトを考え、自分の持ち駒を冷静に分析し、その持ち駒をどこでどう使うか周到に作戦を練り、可能な限りよどみなく正しい日本語で答えられるようにならなければなりません。

そういうことを2人に言ったら、早速動き始めました。終わった試験のことはちょっと置いておいて、次の試験に向けて頭を切り替えねばなりません。1次試験に通ったと決まったわけではありませんが、通ってから慌てても遅いですからね。果たしてどうなるでしょうか。木曜日に1次の結果が出て、金曜日が面接です。

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