7月9日(土)
4月に新しい事務教務システムが稼働して1クールになります。この3か月間、教職員一同、便利になったと感動したり、機械というかコンピュータープログラムの融通の利かなさを嘆いたりしてきました。
私は、自分たちの仕事をシステム製作者に伝えることの難しさを痛感しました。どんな作業をしているかを伝えるのですら、暗黙の了解の余地がない人が相手となると、その作業を細かく分解せねばならず、けっこうな負担となりました。さらに、個々の作業が有機的にどうつながり、どんな仕事が形作られるのかとなると、私たちにとっては自明のことでも、外部の人にとってはチンプンカンプンです。私たちがシステムに対して「まったくもう!」と思ったことの大半は、実は私たちの側に原因があったのです。
学生の要望にきめ細かく対応しようとすると、そのきめ細かさに比例して判断項目、判断基準が増え、部外者にはわかりにくい仕事の進め方になってきます。じゃあ、そういうこまごまとしたことをばっさり切り捨てられるかというと、そういうわけにもいきません。物ではなく人を相手にしていますから、その心に訴えかける仕事となると、機械的な割り切りばかりではすみません。
いってみれば、私たちの仕事の進め方は名人芸であり、伝統芸能です。それはそれで価値のあるものではありますが、それで自己満足に陥ってはいけません。合理的な仕事の進め方ができれば、さらに仕事を進化させられるはずです。そのための新システムであり、この構築のために自分の仕事を振り返ったことを、学校全体の発展につなげていかねばなりません。