答案を作る

6月22日(水)

受験講座物理は、EJU対策は一応卒業として、大学独自試験対策を始めました。大学独自試験では、答案を書くことが要求されます。過程はともかく強引にでも答えにたどり着ければそれでいいというEJUとは、かなり違ったセンスが必要です。相手が留学生ですから、答案の日本語での説明が多少不十分でも大目に見てもらえるかもしれませんが、式の羅列だけでは減点は免れないでしょう。

といっても、初回ですから、あまりハードなことはしませんでした。基本的な公式を使えば答えが導き出せる問題で、答案の構成要素や書き方の骨格を勉強しました。国でも答案を書いてきたという学生もいれば、答えさえ書けばよかったという学生もいて、答えだけ派は、やはり戸惑いの度合いが大きいようでした。

答えに至るまでの過程を詳述することは、自分の頭の中を書き表すことです。これは、進学してから、レポートを書くにも、研究計画を立てるにも、論文を作成するにも、一人前の研究者へと成長していくのに必須の素養です。数式を並べ立ててそれでOKとしていては、いずれ自分の思考の足跡を追うことすらできなくなります。

「数学も答案を書かなければなりませんか」と、答えだけ派最右翼のCさん。「マークシートの数学の試験をするような大学に進学しても、いい研究なんかできっこありません」と返しましたが、ちょっと言い過ぎだったかな。Cさんはうなだれてしまいました。でも、Cさんの志望校は、独自試験があります。

来学期の受験講座は、こんなことをやっていきます。答案を書く訓練をしていれば、EJUの問題を解く力もついていきます。6月が終わったからって、ほっとしている暇なんかありません。

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