5月25日(水)
中間テストの作文の採点をしています。私が担当しているのはもうすぐ中級になるクラスですが、なかなかのつわものが多くて、まだクラスの3分の1ぐらいしか終わっていないのに、すでに息も絶え絶えです。
作文の採点は、間違えたところをいきなり直すのではなく、表記ミスなのか語彙レベルの間違いなのか文法がおかしいのか、文法ならどこで勉強した文法を間違えたのかまでチェックします。だから、教師にとっても学生の弱点の分析につながり、とても勉強になります。
中級寸前の学生たちができないのは、まず、「~てもらいます/くれます/あげます」です。みんなの日本語24課はとっくの昔に勉強しているんですが、使うべきときに使っていないんですねえ。日本人ならタラちゃんでもしっかり使っているんですが…。日本語特有の表現方法だからかもしれません。
助詞の間違いは全学生共通です。「に」を「を」にしたり、「は」と「が」がぐちゃぐちゃだったり、「場所に」と「場所で」の区別ができていなかったり、そもそも助詞が抜け落ちていたりというように、ありとあらゆるケースを網羅しているのではないかと思えるほどです。
こういった間違いは、作文の時間はもちろん、宿題で作らせる短文、学生たちの発話などに表れたときも注意しているのですが、撲滅には程遠いのが現状です。そして、中級になったからといって消えていくわけでもなく、上級の学生の作文や発話にさえ見られます。ほかの部分の日本語がうまくなればなるほど、数少ない間違いが目立ってしまいます。例えば、たまに「~てもらいます」が抜けると聞き手や読み手に違和感を与え、、ひどい場合には悪意に受け取られてしまうこともあるでしょう。
だから、できるだけ早いうちにそういう目を摘み取りたいと思っています。どういうコメントをしたら、少しは彼らの心に響くでしょうか。