3月25日(金)
最上級クラスの期末テストの採点をしました。このクラスの学生は、卒業式までは卒業生と机を並べて勉強した学生たちです。卒業式以降は、4月からの新学期への助走期間として、初級から今まで習ってきた文法を正確に使いこなす練習をしてきました。
採点結果は、みんなそれなりの成績を挙げはしたのですが、私には不満が残りました。学生たちにとっては復習問題だったので、満点に近い点数で合格してほしかったのに、そこには程遠い成績でした。「名ばかり最上級」とまでは言いませんが、横綱相撲で勝ってほしかったのに、土俵際まで押し込まれてかろうじて逆転の突き落としみたいな成績じゃ、4月以降KCPを引っ張っていく立場の学生としては情けないものがあります。
だからといって、この学生たちの日本語が意味不明なわけでもなく、こちらの言葉が通じていないわけでもなく、難しい文章も読みこなしています。コミュニケーションに支障をきたすようなことはありません。それでも、可能や使役や「ている」などの使い方を間違えているのです。研究計画書や志望理由書、プレゼンテーションなど、正確な日本語が要求される場面では、不安が残ります。
実は、卒業生の中に、志望理由書を見てくれと持って来たものの、「てある」とか受身とかの使い方がまるでなっていなくて、愕然とさせられた学生がいました。そんなことがあったので、今回、復習の時間を設けたのです。私が採点した学生たちも、あと半年足らずのうちに研究計画書や志望理由書を書かなければならない運命にあります。そのときまでには、せめて大関相撲が取れるくらいにはなっていてもらいたいです。
期末の採点が終わり、一息つけるかと思いましたが、新たな課題を見つけてしまいました。