伸びたね

3月10日(木)

お昼過ぎに去年の卒業生のCさんが来ました。スーツ姿なのでどうしたのかと聞くと、この近くの会社までアルバイトの面接に来たからKCPにも顔を出しに来たとのことでした。

在校中のCさんは、おとなしいを通り越して、意思疎通すら事欠くありさまで、Cさんに一言しゃべらせようとすると、こちらが十言ぐらいしゃべらなければなりませんでした。今通っているM大学も、Cさんにとってはレベルが高すぎるので、あの話しっぷりでは面接で落とされるのではないかと危惧したほどです。どこをどう評価されたのか首尾よく合格しましたが、入学してからが試練だろうなと思っていました。

ところが、目の前のCさんは、私が一言口を挟む前に十言ぐらい話すのです。それも、無意味な内容ではなく、いいたいことを要領よくまとめた話し方なのです。これならM大学でもそれなり以上の成績を収めているだろうなと感じさせられました。また、こういう調子で面接を受けてきたなら、きっとその会社のアルバイトに採用されるだろうとも思いました。

Cさんの口から、就職希望先として、T社の名前が出てきました。日本人でも簡単には入れない会社ですが、挑戦してみたいと、1年生が終わったばかりですが、目標として掲げたようです。以前のCさんだったら、とても考えられない積極性です。日本人学生に伍して1年間大学生活を送ってきたという自信が、「T社」という希望表明につながったに違いありません。

どうやら、私たちよりもM大学の面接官のほうが、学生を見る目が確かだったようです。潜在力を引き出してもらえたCさんは、M大学で充実した学生生活を送っているんだろうなと思いながら、Cさんの背中を見送りました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です