一生勉強

2月20日(土)

昨日の中間テスト・卒業認定試験を採点しました。卒業予定者はこのテストに合格しないと「卒業」証書がもらえず、「修了」証書になります。超級レベルの学生たちは、日本語力の絶対値においては、数百万人と言われる日本語学習者の上位1%に入るくらいのものを持っているはずですが、この学校できちんと勉強したという証を立てるため、卒業認定試験で合格点を取ってもらわねばなりません。

日本語学校は学歴の埒外の教育機関ですから、「卒業」でも「修了」でも学生たちの将来に大きな差が生じることはないでしょう。でも、だからこそ、けじめをつけることが大切です。卒業証書は、若い多感な時期の1年か2年を有意義に過ごした証明書なのです。単に力があるというだけでは渡したくありません。

さて、その結果ですが、ふだんの授業態度から手を抜かず勉強しているなと思っていた学生が着実にしかるべき成績を収める一方、消化試合みたいな態度だった学生はそれなりの点数しか取れていません。N1の試験問題をさせたら後者の学生のほうが高得点かもしれませんが、卒業認定試験は授業を受けていることを前提としていますから、評価が逆転しても当然です。

そして、学生の真価がわかるのは、実は来週からです。卒業認定試験が終わり、「卒業」が確定したらあとは野となれ山となれみたいな学生が毎年出てきます。同時に、卒業式の前日まで謙虚に学び続けようという学生もいます。超級クラスの学生たちの日本語力は認めますが、勉強することなど1つもないというわけではありません。もちろん、私は手を緩めず授業します。

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