伸びたなあ

4月19日(土)

Sさんは去年の10月期から理科系の日本語プラスを取っています。最初の学期は、11月のEJUの直前でしたから、EJU対策が中心でした。しかし、当時レベル3、中級にも達していなかったSさんには、授業の内容も私の日本語も難しく、何が何だか全然わかりませんでした。EJUが終わり、もう一度基礎からの授業になり、ようやく少しずつ話がわかってきました。

先学期は、授業を聞き、練習問題をし、ひたすら力を蓄えました。学期末には、過去問にもだいぶ歯が立つようになりました。

そして迎えた今学期、Sさんが取っている生物の授業は昨日から始まりました。半年前のSさんと同じように、レベル3の新しい学生が加わりました。オリエンテーションで生物の教科書に載っているような図を見せると、何の図かすぐに日本語で答えられました。問題文がやたら長い過去問も、少し時間はかかりましたが、正解でした。よくわからずにポカンとしていた同国人の新しい学生に、国の言葉で説明していました。

日本語でなくても、問題の解説ができるというのは、かなり実力をつけたという証拠です。人は教える間に教えられるといいます。わからない学生に教えるためには、自分自身の頭の中が整理されていなければなりません。Sさんの頭の中には、単に知識が堆積しているだけではなく、それがきちんと体系づけられているようです。もし、本当にそうなら、今度のEJUはかなり期待が持てます。

考えてみれば、Sさんももうすぐ上級のレベルにまで上ってきたのです。これぐらいできて当然かもしれません。毎週見ているとあまり感じられませんが、昨日みたいな姿をみると、成長を感じずにはいられません。

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