看板を磨く

4月11日(金)

最上級クラスの授業をしました。先学期上級に在籍していて、3月に卒業しなかった学生たちを集めたクラスです。新入生もいます。先学期からの継続組は全員知っているので、新入生だけ顔と名前を覚えればいいわけです。昨日までとは打って変わって、ずいぶん楽でした。

いちおうこのクラスの担任ですから、担任がましいこともしなければなりません。始業日に今学期の目標、今年度の目標を書いてもらいましたから、比較的多くの学生が取り上げた事柄についてコメントしました。

最上級クラスですから、EJU350点以上とか、N1合格とかといった目標を掲げた学生が多いです。EJU350点はかなりの高得点と言えますし、N1に合格すると言っても、CEFRのC1に相当するとされる142点以上を取ってもらいたいです。このぐらいの成績を挙げるとなると、普通に勉強しただけでは足りません。正解を増やす、点数を上げるという発想ではなく、間違いを減らす、ミスをなくすということを考えていかなければなりません。日本語の実力そのものとは違った次元での戦いが待ち構えています。そんなことを伝えると、学生たちは驚いたような顔をしていました。

遅刻をしない、出席率80%をキープする、などといった目標もあちこちに書かれていました。そのためには夜早く寝るとか、病気にならないようにするとか書いている学生がほとんどでしたが、もう一歩踏み込んで考えなければ、この目標は達成できないでしょう。夜早くするためにはどうするのか、病気にならないための対策は何か、そこをはっきりさせずにただ漫然と目標を掲げるだけでは、いつまで経っても出席状況の改善にhつながりません。

アドバイスというよりは、小言ばかりを並べた感じになってしまいましたが、これが私の偽らざる感想です。このクラスは、今後1年間、KCPの良心であり、看板でもあります。それにふさわしい風格を、一刻も早く身に付けてもらいたいです。

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