開業

3月14日(土)

世の中は北陸新幹線の開業で沸いています。北陸は、ストロー効果で“らしさ”が失われるという話もあれば、首都圏から気軽に訪れることができるようになって景気がよくなりそうだとも言われています。

北陸新幹線が通る金沢も富山も高岡も行ったことがありますが、どこも落ち着きのあるいい町だと思います。お城やお寺を中心として、独特の街を形作っています。そういう自分の街に誇りを持っていますね、北陸の人たちは。だから、幸福度が高いという統計結果も出てくるのでしょう。「住めば都」という言葉がありますが、北陸は太平洋側の人間が感じるよりずっと都であり雅なのかもしれません。

そんな空気に包まれた街だっていう情報が新幹線開業により全国に広がると、地方を再発見しようという流れができるんじゃないかと期待しています。2011年に東北新幹線と九州新幹線が全通しましたが、今回の北陸新幹線の開業は、それ以上のインパクトを与えるのではないかと思っています。

さて、KCPでは、アルク・凡人社主催の日本語教師塾が開かれました。私は偉そうに基調講演なんてものをやってしまいました。6階の講堂全体に置かれた机といすがさらっと埋まるほどの盛況で、その参加者の皆さんが真剣に私の話に耳を傾けてくださればくださるほど、本当に私ごときが…と思わずにはいられませんでした。いろんな仕事の都合で「塾」そのものには参加できなかったのも残念でした。「忙しさにかまけていては成長できない」なんて言っておきながら、仕事に追われて自己研鑽しないんですからね。講演の内容も薄まってしまいますよ。

北陸新幹線はこれから日本列島の動脈の1本になっていくことでしょう。開業ブームが落ち着いたら、仕事の合間を縫って、ちょいと様子を探りに行ってみたいなと思っています。それが授業のネタになれば、「世間は教材の宝庫」と申し上げた講演内容とも合致しますしね。

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