科学ねの関心

2月18日(火)

上級クラスで、読解の教科書に「科学に関するニュースで興味を持ったこと/ものはありますか」という問いかけがありましたから、それをそのまま学生に聞いてみました。すると、半数以上の学生がスマホを取り出しました。科学に関するニュースを検索したのでしょう。数分時間を与えて、何人かの学生に聞いてみました。AI技術とか、地震とかといった答えが返ってきましたが、「特にありません」も1人、2人ではありませんでした。

科学への関心が薄いんだなあと思いました。科学に気づく力が弱いと言ってもいいでしょう。料理だって化学反応の一種だし、月は天文学の入口です。インフルエンザを始め、病気関係はみんなそうですよね。日本各地に大雪が降っているのも、スマホで検索できるのも、みんな科学の助けがあればこそです。この世の森羅万象が科学に通じていると言ったら、さすがに言い過ぎでしょうか。

単に科学に興味がないだけなら、個人の趣味の範囲かもしれません。しかし、世の中全般に興味がないとなると、看過できません。自分の身の回りの、自分に直接かかわりのある事柄にしか興味を示さないのだとしたら、世の中を生き抜いて行けません。そんな狭い世界で満足しているのなら、何のために生まれ育った国の外に出たのでしょう。留学の果実の過半に目も向けずに捨ててしまうのと同じです。

ノーベル賞の理論や技術に興味を持てなどとは言っていません。でも、上述のような事柄に何の関心もなかったら、惰性で生きているだけのような気がするんですがねえ。これは、私が理系人間だから感じてしまうことなんでしょうか。

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