2月13日(木)
Jさんは先学期入学で、日本語力の面からは優秀な学生です。プレースメントテストの結果中級クラスに入れたのですが、授業初日に上級クラスに移りたいと訴えてきました。Jさんの話を聞くと、中級の学生は絶対に使えないような表現が随所に適切に見られました。これなら確かに中級は易しいかなと思い、上級クラスに移しました。
しかし、その後がいけません。出席率は50%前後を低迷し続けています。授業に出てきてもやる気が感じられず、爆睡の日も珍しくありませんでした。向学心というものを、かけらも持ち合わせていないように見受けられました。クラスの先生はみんな手を焼いていました。
そのJさん、今朝もいませんでした。今学期になってから1回か2回しか会っていないような気がします。Jさんは1時間ぐらいかけて、千葉県から通ってきます。家賃が安いところを探し歩いたら、東京の外になってしまったと言っていました。そうやって不動産屋さんを歩き回って希望により近い物件を見つけ出せるほどの日本語力を持っていることは認めますが、定期代まで考えると、果たしてどれだけ節約になったのか、微妙なところです。
授業後、無駄になるだろうなと思いつつ、Jさんに電話をかけました。すると、つながりました。欠席の理由を聞くと、朝寝坊したので授業の後半から出ようと思ったけど、電車で寝過ごしてしまって、今さら学校へ行ったところで欠席扱いになるだろうと、そのまま帰ってしまったとのことでした。たとえわずかな時間でも、学校に顔を出そうという気には、ならないんですね。
入学以来4か月余りになりますが、出席率は、ここにはとても書けないほどのひどさです。「このままの出席状況だと、4月以降の登録は認められません」と厳しく出ると、「明日から毎日出席します」と平身低頭のふりをします。今まで同じような会話を、何人もの先生としてきているはずです。「Jさんの明日は、いつ来るんですか」と皮肉ったらキョトンとしていたこともありました。
あしたは学校でJさんの姿が見られるでしょうか。明日のクラスは向かいの教室ですから、ちょいとのぞいてみるつもりです。
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