1月27日(水)
超級クラスの学生はほとんどがこの3月で卒業します。そういうクラスは、卒業文集を書くほかに、クラス全体で撮った動画も文集のDVDに入れます。それは、自分自身やクラスメートにとってはとても記念になり、同時に先生方や後輩へのメッセージにもなります。だから、撮り終わったらみんなそれなり以上の達成感を味わえるのですが、多くのクラスで自分がリーダーとなってクラスをまとめていこうという人物が現れません。
しかし、今年の超級クラスには、そのリーダーに立候補した学生がいました。Cさんです。クラスの中にはやる気のない学生もいますから、みんなをその気にさせて引っ張っていくのは難しいです。友だちがいのないわがままな学生がクラスの結束を乱すことも、しばしば見られます。そういう同級生をなだめすかして1つの作品にまでもっていくことの大変さを、Cさんはどこまで知っているのでしょうか。
リーダーの立候補者が1人しかなく、Cさんがリーダーに決まる時、私は他の学生たちに、これから動画完成まではCさんの命令なら何でも聞けと約束させました。このぐらいの強権がないと、話がまとまりっこありません。
多くの学生たちが、異口同音に、起業したいと将来の抱負を述べます。起業とは人の上に立って指示したり、周りと調整を図ったり、要求を押し通したりって、一瞬たりともじっとなんかしていられません。クラスのリーダーにすらなろうとしない人に務まるわけがないじゃありませんか。勉強さえしていれば自然に社長になれるとでも思っているのでしょうか。ネットで起業するにしたって、どろどろした人間関係をどうにかしなければならない場面があります。
Cさんはやる気のない学生の尻をたたきつつ、自分の思う方向へみんなを引っ張っていこうとしています。Cさんのプロジェクトが成功するよう、私も助力を惜しまないつもりです。