欠席理由書

9月11日(水)

「じゃあ、授業を終わりますが、今から名前を呼ぶ人はちょっと残ってください。Aさん、Bさん、…。ほかのみなさんは、気を付けて帰ってください」と、数名の学生を授業後に教室に残しました。何だろうといった顔つき、もしかすると…といくらかうつむきがちの学生、もう覚悟は決まっていると言わんばかりの学生、そんな学生たちに配ったのは、欠席理由書です。前月の出席率が80%を下回った学生に書いてもらうことになっています。入管提出資料にしますから、おろそかにはできません。

Cさんは身内に不幸があって一時帰国したためですから、理由がはっきりしています。Dさんも病気治療という納得できる理由があります。Eさんは具合が悪い日もありましたが、なんとなく休んでしまった日もあります。入管提出書類に、まさか「なんとなく休んでしまいました」とは書けませんから、非常に苦しくなります。たとえ病欠であっても、先月も先々月もその前の月も病気でたくさん休んだとなると、そんな病弱な体で本当に日本留学を続けられるのかという議論が湧き上がってきます。

学校の方も、いい加減な理由で欠席する学生が大勢いるとなると、学生管理能力を問われかねません。学生をかばってやりたい気持ちもありますが、あんまり甘い顔もできません。やはり学生の本分は勉強ですから、厳しく指導していく必要があります。それが、学生たちの将来につながるのです。学校に通う習慣すらつけられない学生が、高等教育など受けられるはずがありません。

出そろった欠席理由書、読むとやっぱり頭が痛いですね。

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