9月6日(金)
漢字テストがありました。毎度のことですが、読み書きの問題は比較的できますが、教科書に出てきた漢字熟語の使い方となると、とたんに正答率が落ちます。正答率が落ちない学生は、日々の授業の予復習を欠かさず、勉強した熟語を例文や作文などで使ってみようという姿勢の持ち主です。
フランス語は、使用頻度の高い単語を1000語知っていれば、約80%理解できるそうです。2000語なら90%だそうです。これに対し日本語は、上位1000語で60%、2000語でも70%弱という話です。90%理解しようと思ったら、1万語ぐらい知っていないといけないようです。日本語は単語の数が多い言語なのです。
だから、授業でも、学生の理解語彙をちょっとでも増やそうと心がけています。そして、それを無理やりにでも使わせて、使用語彙に格上げさせようとも試みています。しかし、テストの結果を見る限り、これらが実を結んだとは言い難いのが現状です。
午後はEJU日本語の強化クラスを担当しました。読解でも聴解・聴読解でも、本文に書かれている言葉やスキットで使われた言葉が、選択肢中では言い換えられている例が多数あります。最低でも理解語彙を増やしておかないと、“いい学校”に手が届く成績は得られません。クラスの学生たちは、その言い換えに気づかなくて苦戦していました。
学生は、漢字以外にも覚えなければならないことがたくさんあり、時間も脳みその空き容量も余裕がないのかもしれません。でも、この秋に鍛えて語彙の壁を乗り越えない限りは、光明が見えてきません。
日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ