ちょっと意地悪

7月9日(火)

今学期の火曜日のクラスは、週1回だけの担当です。こういうクラスは、学生の顔と名前がなかなか覚えられないものです。年寄りは、覚えるそばからガンガン忘れていきますから。

でも、クラスの学生の顔ぶれをよく見てみると、1/3ぐらいが先々学期初級で受け持った学生たちで、もう1/3ぐらいが日本語プラスなどで教えたことのある学生たちでした。ということは、数名の顔と名前を覚えれば、このクラスは征服できることになります。

だから、最初のうちは、顔と名前が一致しない学生ばかりを指名しました。ごめんなさいね、散々指された学生のみなさん。以前教えた学生は実力がだいたいわかりますから、ここぞという場面で指名します。応用的な問題はよくできるGさんやJさんに答えてもらい。私はそれに一言二言付け加えて、他の学生を納得させるという計算です。努力家のYさんも指名して、努力の成果を確かめました。

このクラス、中級の入口です。初級では、板書も可能な限り丁寧な字で書きました。でも、中級ともなれば、私がごく普通に書く字を読んでもらわなければなりません。どこの国でもそうですが、手書きの文字は読みにくいものです。普通の日本人の手書きが読めなければ、日本語が読めるとは言えません。そんなことを言うと、学生たちはちょっとビビっていました。

会話の時間もありました。友達をイベントに誘うというシチュエーションだったのですが、みんな丁寧体の堅苦しい会話をしていました。「友達同士だから普通体だよ」と声をかけて、普通体に導きました。ところが、「参加費はいくらだ」「300円必要だ」なんていうやり取りが、できるはずの学生の口から出てくると、うーん、がっかりですね。「集合時間は何時だ?」「午前9時に大学正門前に集合だ」も、ロールカードを読み上げただけの、日本人離れしたやりとりですね。「集合時間は?」「朝9時に大学の正門前」ぐらい、言えるようになってもらいたいところです。

9月末には、私の汚い字をものともせず、また、流れるような普通体の会話ができるように育てていきたいです。

新学期初日から、恐ろしいことになってきました。

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