取り返す

3月12日(木)

Tさんは先学期私のクラスだった学生で、今学期は上級に進級しました。先学期もそうだったのですが、病気で休むことがちょくちょくあります。でも、まじめな学生なので、休むことを非常に気に病んでいます。今日は、休んだ日にやった文法項目を使って例文を書いてきました。担任の先生がいなかったので、私が代わりに見てあげました。

文法の意味を的確にとらえた例文でしたからほめたところ、おとといも例文を作ってきたけれどもボロボロに直されたので作り直してきたとのことでした。明日がこの文法項目を含む範囲のテストだから、どうしても頭の中をはっきりさせておきたかったのだそうです。たとえテストで合格点が取れても、わからないことが1つでもあるのが許せないのでしょう。

みんなTさんみたいな学生だったら、多少欠席しても文句は言いません。でも、よく欠席する学生に限って、休みっぱなしなんですよね。休んだ日にあったテストすら追試を受けようとせず、そのくせ点数が足りなくても進級したいと言うのです。こちらはなんとなくわかってりゃそれでいいだろうってしか考えないのでしょう。

私の担当している初級クラスにも、こういう考えじゃないかと思われる学生がいます。初級の文法がいい加減だと絶対に伸びません。後になってから修正するのは、今ここで勉強し直すのの数倍も労力がかかります。口をすっぱくして注意してもそれが見えないのは、しょうがないのかな。

学生はすべからくTさんのようにあるべきです。勉強にはそういう厳しさが必要です。それがごく自然に身についているTさんは、一流の要素を持った学生だと思います。

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