トラブル

5月29日(水)

W先生がご病気なので、代講をしました。

いつもそうなのですが、代講で教室に入ると、学生の表情が一瞬引きつります。変な奴が来たと思われているのでしょうか。以前教えた学生がいると、その学生だけは、微笑みかけてきたり手を振ったり、なにがしか懐かしげな仕草や表情を見せてくれます。今朝はCさんが目を輝かせてくれました。そんな学生の顔を見ると、こちらも緊張が解けます。アウェイであることは確かですが、少しでもホーム感があると、気持ちが落ち着きます。

ところが今朝は、出席を取ろうとタブレットを開いたところ、画面が固まって動かないではありませんか。知っている限りのリカバリー法を試しましたが、解決には至りませんでした。5分前に教室に入ったのに、9時になって学生はそろっているのに、こちらの準備は整っていませんでした。

タブレットはあきらめて、紙の名簿で出席を取りました。出席はそれで済みましたが、聴解の授業などで使う予定をしていましたから、「このタブレット、死んでますねえ」とかって言いながら、授業を組み立て直しました。作動しないという意味の“死んでいる”は、このレベルの学生たちは知らない用法なので、一瞬ではありますが、学生を引き付けられます。そんな姑息な手も使って、態勢を立て直します。漢字の時間にもタブレットを使いたかったのですが、それもあきらめて普通に教科書を使うだけにしました。その他、ディクテーションや発音練習といった、タブレット不要のメニューを並べて、どうにか前半を切り抜けました。

かろうじて前半を無事に終わらせ、職員室に戻りました。タブレットを交換し、また教室へ。教室で動作チェックをし、授業に臨みました。今度は普通に動きました。前半にできなかった授業を次々に行い、進度の帳尻を合わせました。W先生ほどの授業はできなかったでしょうが、必要最低限のラインは確保したつもりです。質疑応答がけっこう盛んにできましたから、学生たちもそこそこ満足してくれたんじゃないかなと思っています。

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