20歳のお祝いの言葉

今日は1月15日です。この1月15日は、昔は小正月と呼ばれていました。小正月には、小豆粥を食べたり豊作祈願をしたりなど、それぞれの土地で、その土地ならではの多種多様な行事が行われてきました。その中で、江戸時代までどの土地でも行われていたのが、元服でした。

元服とは、男子の場合は、名前を幼名から大人の名前とし、髪型や服装も大人のものへと変える儀式でした。女子は、元服の際に初めて大人の服を着て、母親などに教えてもらって大人と同じ化粧をしました。要するに、子どもが大人になったことを周りの大人がお祝いするのが元服でした。

1999年までは、1月15日は成人の日と呼ばれ、全国各地で新たに20歳になった若者を祝福してきました。その後、成人の日は1月の第2月曜日となり、今年はちょうど1週間前の8日でした。また、2022年から成人年齢が18歳に下げられ、成人の日の対象者も18歳の人たちにしたところも多いです。

しかし、伝統的な意味での成人の日は、今日、1月15日です。KCPでは、20歳になった、あるいはもうすぐなるみなさんの大人の仲間入りをお祝いしようと、このような式を開いた次第です。

大人になったということは、自分の意志で自由に動けるということです。自分の意志で自由に動くということは、その結果に対する責任も自分で負うということです。江戸時代のさむらいは、切腹という形で最終責任を取りました。みなさんもそれぐらいの厳しさを持って、自分自身を律していってほしいものです。

ですから、寝坊して遅刻したとか、宿題やテストから逃げ回るとかというような、責任ある大人の行動とは到底思えないような行いは、直ちに改めてください。大人の振る舞いの積み重ねが、みなさんを成功へと導きます。若者らしいみずみずしい頭脳と大人としての自覚があれば、鬼に金棒です。

以上が、43年前に成人を迎えた私からみなさんへのはなむけの言葉です。

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