朝の数学

11月10日(金)

このところ毎朝Kさんが数学の勉強に来ます。日本語プラスも受けていますが、それに加えて練習問題をしに来るのです。あさってのEJUで好成績を挙げたいのでしょう。Kさんは文科系志望の学生ですから、数学が絶対必要というわけではありません。それでも勉強したいというのですから、立派な心掛けです。

今朝は確率の問題をしました。昨日の朝宿題として出しておいた問題を家でやってきて、その答え合わせです。ある問題は、答えを導き出す筋道に怪しいところがあるものの、最終的には正解にたどり着きましたから、EJUレベルなら点がごっそり稼げます。別の問題は、問題の捉え方を間違えていましたから、再挑戦。こちらも正解を得られたものの、計算の要領があまりに悪かったので、その点を注意しました。

毎日こんな調子です。先週は整数の性質、今週は場合の数と確率を集中的に取り上げています。急激に力が伸びたとは言えませんが、あてずっぽうに近いやり方からは脱却し、論理性のある解き方ができるようになってきました。こういう考え方ができれば、2次関数や三角比などの問題も光明が見えてきます。

数学の勉強を通して身に付けるべきことは、2次方程式の解の公式や平面図形の定理などではありません。何より論理的な考え方です。Kさんは、国の高校で数学ができる生徒ではなかったでしょう。でも、今、数学の根幹を少しずつ身に付けつつあります。たとえEJUの数学で素晴らしい成績が得られなくても、数学的思考法はKさんの財産として残ります。

Kさんは、来週月曜日までの宿題を手に、教室に向かいました。

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