心の準備?

9月20日(水)

Xさんは、もうすぐD大学を受験します。そのため、今週から面接練習を始めています。私の担当は口頭試問です。選抜要項に、数学や理科の能力を問う口頭試問を行うと明記されていますから、その面倒を見ることになりました。

さて、Xさんに数学でよく使う式の導出をやってもらおうと思いました。全然できませんでした。その式を使ってEJUの問題などを解いているはずなのですが、なぜその式が得られたのかは、全くわかっていませんでした。「学校でこの式を教えられましたから」と言っていましたが、そういう丸暗記は好きになれません。

もちろん、その式を使いこなせれば、勉学を進める上で通常問題はありません。しかし、原理を知らずに使い続けるのは、技術者としては好ましい態度ではありません。何かに行き詰まったとき、原理に立ち戻れるかどうかは、意外と重い意味があると思うのです。

やさしめのEJUの問題を渡し、ホワイトボードを使いながら解き方を説明してもらおうと思いました。しかし、こちらも全然でした。志望理由などを聞く面接練習だと思って来たら、いきなり数学や物理の問題を突き付けられたのですから、心の準備もできていなかったのでしょう。

Xさんはかなりショックだったようで、また来週やりたいと言ってきました。期末テストが過ぎれば、お互い多少は時間的に余裕ができるでしょうから、じっくり取り組むこともできます。直前でぐっと力をつけ、一気に合格ラインを突破してもらいたいものです。そのための、来週です。

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