9月13日(水)
9:10ごろ、Yさんが教室に入ってきました。月曜日の私の授業でも、10分ちょっと遅刻でした。ディクテーションをしている最中でしたから、Yさんを無視して文を読み上げ、答え合わせをして…と授業を続けました。遅刻の理由は聞くまでもありませんし。
10:30、休憩時間になると、Yさんは真っ先に私のところへ来て、丸ノ内線の遅延証明書を渡そうとしました。
「これは受け取れません。Yさんは月曜日も遅延証明書を持ってきましたよね」
「でも、地下鉄が遅れました」と、いかにも自分は悪くないという風情。
「月曜日だけじゃなくて、今までに何回も遅延証明を持って来ていますよねえ。毎日のように遅延証明をもらうということは、朝は丸ノ内線は遅れるものだと思って、何か対策を立てなければならないんじゃないんですか」
「毎日じゃありません。1週間に2回ぐらいです」
「1週間に2回でも、5回の2回だから40%の確率でしょ。1年に2回ならともかく、確率40%で起こるなら、そのために何かするのが当然です。早起きして早い電車に乗るとか」
「でも、この遅延証明をもらうのに5分かかりました」
「じゃあ、こんなのもらってくるなよ。駅から学校まで走れよ。階段を駆け上がれよ」
「走りました」とYさんは言いましたが、教室に入ってきたとき、汗もかいていなければ、息も乱れていませんでした。急いだ様子は、露ほどにも感じられませんでした。その後、遅刻と欠席のルールを説明し(新入生ガイダンスの際に説明済み)、5分遅刻と10分遅刻都では扱いが大きく違うことを改めて教えると。
「私は出席率が悪いですから、この遅延証明をもらってください。明日から遅刻しません」と、Yさんは泣き落としにかかってきました。
「受け取るわけにはいきません」と、あくまで受け取りを拒否しました。受け取って破り捨ててやろうかとも思いましたが、それは穏やかじゃなさすぎますから、やめておきました。
明日のYさんの登校時刻に注目しましょう。
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