違い

9月7日(木)

午後からレベル2のクラスの代講でした。つい先日、私が教えているレベル1のクラスの学生もいろいろなことが言えるようになったとこの稿に書きましたが、やっぱりレベルの学生たちは一段上です。レベル1の学生たちに比べて3か月長く勉強しているだけあって、複雑な文法も知っていれば、日本語に対する勘も鋭くなっています。こちらの話の通じ具合が全然違います。名詞修飾が既習ですから、話す際の制約がかなり緩くなっています。何より、冗談と冗談でないことの区別がつくようになっているところが、私のような無駄話の多い教師にとっては、教えていて面白みのあるところです。

私のレベル1のクラスにも、次の学期にレベル3に上がろうと考えてそのための勉強をしている学生がいます。その学生が、あと1か月後にこのクラスの学生たちに交じって勉強するのかと思うと、それが本当にその学生のためになるだろうかと、少々心配になります。レベル2では、大事な文法を数多く勉強します。それを独習するとなると、練習が足りなくなるおそれがぬぐえません。レベル2の学生たちは、そうやって険しい岩場をよじ登ってきたからこそ、冗談も理解できるのです。

授業の後半は作文でした。そんな学生たちも、文章を書くとなるとまだまだという感じがします。「3か月東京で住んでいます」「日本は楽しいの国です」などという、レベル1の文法の間違いが至る所に見られました。授業で習った文法が定着し正しく使えるようになるまで、2学期ぐらい要するものです。書き上げたつもりになっている学生の作文を読み、そんな間違いを見つけて、「はい、レベル1」と言って指摘する、意地の悪い教師になりました。

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