9月1日(金)
「私は国で悪い学生でしたから日本へ来ました」とJさん。高校の成績が悪く、国では大学に入れそうもないので、親から日本へ送り出されたと言っています。だから、日本で大学進学を目指しますが、何が何でも“いい大学”に入ろうとは思っていません。東京を離れて、のんびり勉強したいそうです。
そんな調子ですから、進学に関してはまだ何もしていないのかと思いきや、この前の学期休みに池袋で開催された、全国の大学が集まる留学生進学フェアに参加したそうです。そこでのんびり勉強できそうな大学をいくつか見つけてきたとのことですから、準備はのんびりというよりは周到に進めているようです。現に、M大学、O大学という名前がJさんの口から具体的に出てきました。そのどちらも、東京から遠く離れ、東京では有名ではありませんから、Jさんの本気度はかなり高そうです。
本人が本気でも、親が口出ししてきて、その本気の火を吹き消してしまうことがよくあります。でも、Jさんのご両親は、そんなことなさそうです。「国であきらめられていますから、日本でどんな大学に進学しても親は文句なんか言いません。大喜びです」。いい親御さんを持ったようです。
また、Jさんは、近所のお年寄りと仲良くなって、ファミレスで食事しながらお話をしているそうです。お年寄りが安保させていた犬の種類が、Jさんが国で飼っていたのと同じだったことから縁ができました。そのお年寄りにすると、孫をかわいがるくらいの気持ちなのでしょうか。ここにも、がりがり受験勉強をしないでのんびり留学しようというJさんの考えが見えます。
何だか、私まで留学したくなってきました。
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