11月28日(土)
S大学の入試を目前に控え、今週後半は面接練習や小論文のチェックなどをいろんな学生から頼まれました。今日も、土曜日なのに、朝8時半からYさんの面接練習、その後日中は会議で、会議終了後、日が暮れてから、Dさんの小論文チェックをしました。
YさんもDさんも、志望学部で勉強する学問内容についてよく研究しており、いつの間にかかなりの知識量になっています。惜しむらくは、その知識を十分活用しきっていない点です。私に指摘されて「ああそうか」と気付いているようじゃ、ちょっと心配です。
面接や小論文は、暗記した知識を放出する場ではありません。その知識を社会の現状と照らし合わせて自分の成すべきことを見出したり、知識を組み合わせてある問題への対処法を編み出したり、要するに、知識をベースに考える力が問われるのです。YさんもDさんも、知識そのものを答えようとしている節がうかがえます。そうじゃなくて、自分なりの一ひねりを加えなきゃ、S大学の面接官や採点官は満足しないんですよ。
今年のS大学は受験生が集中していると聞いていますから、YさんやDさんに限らず、みんな厳しい戦いを強いられるでしょう。知識だけでも、入りたいという気持ちだけでも、もちろんEJUの点数だけでも、勝ち抜けません。体からにじみ出てくるような、S大学の先生が思わず心を動かしてしまうような、珠玉の一言が必要です。Yさん、Dさん、あなたたちは、その一言を紡ぎ出す必要条件は備えています。最後の最後にそれを熟成して、十分条件に変えてください。