5月19日(金)
日本留学を考えている外国人に日本のどこに留学したいかと聞いたら、多くの人は東京と答えるでしょう。では、2番目に人気を集めるのはどこでしょう。たぶん京都ではないかと思います。観光するなら北海道や沖縄が2位になるかもしれませんが、勉強するとなると、京都が強いのではないかと思います。
その京都の大学・専門学校の進学説明会がありました。説明会は、東京の日本語学校向けにオンラインで行われました。数年前から毎年このくらいの時期に開催されるのですが、2位は堅いのではないかと思われる京都が官民を挙げて留学生を集めようとする姿に、参加するたびに感心させられます。世界遺産の街、観光の街であるのと同時に、大学の街、学問の街でもあり続けたいのでしょう。留学生を集めるということは、国際都市の一側面もさらに強化したいと思っているに違いありません。
大阪、名古屋、札幌、福岡といった大都市と比べると、やっぱり京都には学問の街というイメージを強く感じます。これは日本人だれしも感じることだと思います。しかし、京都はそれにあぐらをかかず、果敢に攻めます。東京では味わえない青春が送れると訴えます。将を射んと欲すればまず馬を射よとばかりに、日本語学校の教師に攻勢をかけます。私はそういう京都に脱帽します。
本当は、遅くとも30年前、バブルがはじけた直後あたりから、日本国がこういうことをしなければいけなかったと思います。強みをさらに強くする手を打って、例えば半導体で確固たる地位を築いていれば、現今のような閉塞感には襲われなかったのではないでしょうか。人口減で社会が縮む一方という漠然とした不安も、こんなに色濃く漂うようなこともなかったと思います。
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