4月は始まりの月

4月8日(土)

今学期から、KCPの「受験講座」は、名称を改めました。日本語+(プラス)としました。クラスにおける通常の日本語授業に加えて(プラスして)、各学生が、KCPを卒業した後の進路に合わせて、多様な勉強ができるようにメニューをそろえました。従前の受験講座と同じ内容の授業もありますが、取り扱い方は新しくしていこうと思っています。

そういう趣旨が伝わったからなのかどうかわかりませんが、私が担当するEJUの数学コース1は、新しく始める学生がおおぜいいます。先学期からの学生は6月のEJUを目指しますから、それに向けた授業をしていかなければなりません。新しい学生がそういった授業についていけるかとなると、大きな疑問符が付きます。数学コース1には、数学の基礎から勉強したいという学生が少なからず入ってきます。そんな学生にいきなり2次不等式や確率、平面図形などの問題をやらせたら、すぐに逃げて行ってしまうでしょう。

そこで、今回は、レベルテストをすることにしました。先学期に取り扱った内容から問題を出し、そのテストでそこそこの点数が取れたら、受講継続の学生と同じクラスにします。白紙に近いようだったら、11月を目指して基礎から勉強するクラスで勉強してもらいます。

文科系の数学の授業は、引導を渡すのが仕事だという面もあります。下手に引き留めて、総合科目の足を引っ張ってしまっては、元も子もありません。でも、学生が思い描いている“いい大学”に合格させるには、茨の道を歩いてもらわなければなりません。その辺の見極めが難しいのです。

これから、日本語+には新しい授業が加わっていきます。数学みたいにやるべきことが明確に決まっている授業ばかりとは限りません。学生よりも前に、教師が鍛えられそうな日本語+です。

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