3月15日(水)
昨日、O先生からAさんの様子がおかしいというメールが入りました。Aさんは水曜日の受験講座数学を受講しています。担任の先生とは違う角度からAさんを観察してみようと思いました。
教室に入ると、Aさんはいつもの席に座っていました。定刻に授業を始めると、最初のうちは下を向いていました。やっぱり何かあるのかなと思っていましたが、練習問題を配るといつものように熱心に取り組み始めました。そしてその問題の解説を始めると、顔を上げてホワイトボードとモニター画面に集中するようになりました。うなずいたり自分の答えと見比べたり、いつものAさんに戻っていました。
その後も、後ろの席に座っていたYさんに聞かれた問題を教えたり、図を描きながら問題に取り組んだりと、前向きな姿勢で授業に参加していました。私が配る練習問題は後ろのページに答えがつけてありますが、それに頼らず自力で解こうと真剣に取り組んでいました。
授業が終わると、しばらく友だちと軽口をたたき合った後、「さようなら」と明るい声であいさつをして帰っていきました。これなら心配はないと思いました。
受験講座では、日本語のクラス授業とは違った一面を見せる学生がけっこういます。よく回らない口で果敢に質問してくる学生や、顔をゆがめながら課題に取り組む学生や、逆に日本語の授業とは打って変わっておとなしくなってしまう学生や、本当に色とりどりです。
クラブ活動は、おそらく受験講座以上に通常クラスとは違う学生の顔が見られることでしょう。学生を多角的、多面的に見ていくことが、学生を伸ばす一助となると思っています。
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