3月13日(月)
卒業生がいなくなると、上級クラスはスカスカになります。残った学生が2人か3人ならいくつかのクラスを合併して1つのクラスを作ります。私のクラスは半分ほど残りましたから、そのままのメンバーで授業を続けました。
学生半減ですから、朝、授業の前に、教室の後ろの方の机を全部寄せておいて、教卓の近くに人数分だけの机を並べておきました。そのままにしておいたら、学生たちは教卓から遠い席に着いて、前の方がガラガラになること疑いありません。
9時に教室に入ると、前の方に集めた机の後ろの方から席が埋まっていました。でも、残った学生たちからはやる気が感じられ、今から来年春に志望校に進学するための勉強をするぞという目つきをしていました。進学は、毎年、早くから騒ぎ始めた学生が勝ちます。後手に回った学生は、思い通りの結果が得られないものです。
この4月に進学するつもりだったTさんも、スタートが遅れてしまった1人です。一番痛かったのは、去年の6月のEJUを受けなかったことです。そのため第1志望校の試験が受けられませんでした。「自分の実力はまだまだだから」という、学生がよく申し立てる理由でチャンスを逃したのです。その後も不完全燃焼みたいな気持ちで受験を続け、結局“もう1年”となってしまいました。
今まで卒業した学生に圧迫されていたわけではないのでしょうが、Tさんも含めて学生たちはのびのびと発言していました。授業中に声を聞いたことがなかったSさんもこちらの質問にしっかり答えてくれました。1年後に向けて、力強い第一歩が踏み出せた気がします。
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