2月3日(金)
節分の日は、かつては赤坂の日枝神社の豆まきを見に行ったものですが、日枝神社は今年も豆まき中止です。手近なところで午前中に豆まきをしている神社仏閣は少なく、今年は節分の翌日は立春ということで、春を探しに新宿御苑巡りをすることにしていました。しかし、日中も日が照らず、気温も上がらず、受験生に風邪をひかせては取り返しがつきませんから、教室で過ごすことにしました。
私のクラスでは、各人の心の鬼を発表してもらうことにしました。怠け心、傲慢さ、ゲームで派手に課金してしまうことなどといういかにも心の鬼といった回答が多かったです。その中で、Nさんは「自信がありすぎること」と答えました。
授業中のNさんは几帳面にノートを取っており、指名するとやや小さめの声で答えます。とても自信があるような答え方には見えません。でも、本人としては自信過剰なんですよね。確かに、Nさんの志望校はK大学をはじめ、超一流校ばかりです。冷静に見て、今のNさんでは、K大学には手が届かないでしょう。それでも受かると思っているとしたら自信過剰でしょうが、そういう自分自身を自信過剰だと評価しているのなら、謙虚なものではありませんか。一体、どちらなのでしょう。
受験生の心は不安定なものです。ある日自信過剰でも、翌日はそのすべてを失っていることだってあります。教室では表情を変えないNさんですが、私たちのうかがい知らないところで大きな波にもてあそばれているのかもしれません。
こういうことがわかったのも、福の神のお力でしょうか。
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