12月22日(木)
期末テストの採点をしました。読解は、テストの直前の授業で復習としてやった問題から出しました。さすがに手も足も出ない学生はいませんでしたが、90点以上もそんなに多くはありませんでした。授業でやったと言っても、「12行目の“それ”って何?」「お年寄りが買い物に行くこと」「買い物って、何を買うの?」「食料品や日用品」「それだけ?」「あ、衣類も」…などという授業中のやりとりを文章で表現しなければ点はもらえません。こうなると、成績下位グループは苦しいですねえ。解答欄は1行しかないのに、安全を見込んで本文を長々と抜き出し、やたらと小さい字でびっちり書いてくる学生もいます。老眼の私に読めない答えは、もちろん×。逆に、いつも大きい字を書くGさんは、1行に10字ぐらいしか書ないので、読みやすいけど説明不足で減点。
そんなわけですから、授業でやった問題を出しても、実力の差は答案用紙の上に歴然と現れます。教科書に線を引いてわかったつもりになっている学生は、じわじわと点を引かれ、いつの間にかやっと合格点レベルまで落ちてしまいます。教師の話や板書をノートに取っているNさんなどは、いい成績でしたね。
昨日の期末テストは、最下位のLさんでもどうにか合格点の60点を取りました。でも、合格点が取れたからそれでよしとしないで、クラス平均の80点よりはだいぶ悪いと思って、答えの書き表し方を勉強してほしいです。大学院や大学に進学したら、参考文献から読み取ったことをきちんと整理することが、研究や学問を進めていくうえで非常に重要なのです。
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