コミュニケーション力

11月16日(水)

昨日に引き続き、中間テストの採点をしました。問題文をきちんと読んでいない学生のなんと多いこと。「あなたの考えを書きなさい」ときいているのに、本文中から長々と抜き出してきたり、「具体例を挙げなさい」という問題に“頭の中の考え”とかという漠然としたお話を書いたりと、×以外つけようのない答えが山ほど出てきました。

この学生たちも、大学院や大学の入試を受けます。筆記試験において的外れな答えは、どんなにたくさん書いたところで、1点ももらえません。出題者が答えてほしいと思っていることに答えなければ、低い評価にしかならないでしょう。これは、文章表現におけるコミュニケーション力だとも言えます。

面接試験でも、同じようなことをやらかすんじゃないかと、心配です。面接官の前置きの言葉を聞いて、それに対する返答を考えているうちに本題を聞き逃し、面接官を苦笑させるような答えを言っちゃうのでしょう。また、面接官の言葉のうち、自分の知っている単語のみを拾い出し、それを組み合わせて質問内容を想像し、“???”な答えを返しちゃうかもしれません。

学生たちの今学期の目標を見ると、「コミュニケーション力を伸ばす」などという文言がちらちらとあります。だけど、中間テストの答えを見る限り、コミュニケーション力が伸びた感じはしません。コミュニケーション力というと、とかく発信力に目を向けがちですが、相手の考えや気持ちなどを正確に受信する力も侮れません。その力あってこその話す力です。頓珍漢なことを雄弁に語っても、コミュニケーションは成り立ちません。

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