ああ言えばこう言う

9月17日(土)

受験講座EJU日本語が終わって職員室に戻ると、KさんからB大学の面接の想定問答がメールで届いていました。今週の月曜日に1回目の指導をして、それを踏まえて訂正した原稿です。

読んでみると、確かに私の注意したことが反映されていました。ホームページやパンフレットに書かれていることをそのまま引き写すのではなく、自分なりに咀嚼解釈して、「私はその内容をこのように受け取りました」という形にまとめるよう指導しました。ご丁寧なことに、Kさんが参考にしたホームページが貼りつけてありました。しかし、文言を少しいじっただけで、そのページでB大学やKさんの志望学部の先生方が言わんとしていることを理解しているとは言い難いです。そもそも参考にすべきところを間違えているという例もありました。

上級の学生にとっても、志望校が発信している情報を受け取って、必要なところを選び出して、読んで理解して、その内容を要領よくまとめて文章化するというのは、かなりの難題です。でも、それをどうにかしないと、志望校に手が届きません。Kさんが狙っているB大学は、今までにKCPの学生が何人も跳ね返されています。いい加減な答え方では望ましい結果が得られないことは明らかです。

結局、Kさんの想定問答に手を入れるのに、午後の時間のほとんどを使ってしまいました。それでも、意味不明で理解不能、手の施しようのない答えがいくつかありました。でも、このくらいの方がいいのかもしれません。これはあくまでも“想定”問答集です。B大学の面接官が絶対聞いてくる質問ではありません。また、完璧な答えだと、頑張り屋のKさんはそれを暗記しようとするのが目に見えます。暗記は緊張に弱いものです。緊張して頭が真っ白になったら、何も出てきません。また、“想定”外の質問が来ると、脆くも崩れ去る懸念があります。そう思うと、抜け落ちがあるくらいでちょうどいいのかもしれません。Kさんにも、直せとは指示しませんでした。

試験日までひと月ほどあります。これからどう展開するでしょう。

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