9月14日(水)
お昼に、演劇部の発表会がありました。出し物はアラジン。演劇の公演を想定して設けたステージではありませんから、照明もよくないし、マイクも音を十分に拾っているとは言えません。でも、演劇部の面々は、アラジンっぽい衣装に身を包み、精一杯声を張り上げ、体を大きく動かし、ステージの端から端まで使って、日ごろの練習の成果を見せてくれました。
私のクラスのCさんやLさんも、午前中の授業で指名した時の蚊の鳴くような声とは打って変わって、講堂の内番後ろで見ていた私にも聞こえる声でセリフを言っていました。発声練習もしているのかどうかわかりませんが、マスク越しでもよく通る声でした。なんだ、大きな声も出せるんじゃん。
30分近い公演でした。出演したどの学生も、けっこうな量のセリフをこなしていました。授業中はつっかえつっかえ教科書を読んでいるかもしれない学生たちが、演技をしながらよどみなく話しているじゃありませんか。よどみがなさすぎて、セリフが上滑りしていた場面もありましたが…。ステージに立ったりマイクを握ったりすると人が変わるという例はよく聞きますが、演劇部の面々は好ましい方向に変わった観たようです。こういう経験が、学生の自信を生み出してくれればと思っています。
ステージが終わった後、演劇部全員で写真を撮っていました。マスクを外したら、自然に笑顔が浮かんできたようです。指導をしてきたN先生も、昨日までの心配げな表情が嘘のような晴れがましい顔で隅に立っていました。
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