8月4日(木)
EJUの化学や生物の問題は知識が問われることが多く、それに対して、物理はひたすら計算です。化学や生物は、問われた知識を持っているかどうか、その知識を論理的に展開できるかどうかが運命の分かれ目です。物理は、問題文を図にして可視化し、そこから力のつり合いや熱バランスなどの式を立てることができるかどうかが、正解を得られるかどうかに直結します。ですから、問題文を絵にする力がなければ、お先真っ暗です。
今学期の受験講座物理の受講生は、残念ながら、問題文を絵にする力がまだまだです。今学期は力学を勉強してきましたが、その問題を配ると、みんな問題文は読んでアンダーラインを引いたりはするものの、そこでペンが止まってしまいます。読み取ったことを図に描き入れていかなければならないのに、それが思うようにできません。だから、式も立てられず、当然問題は解けません。5分とは言わないまでも、10分ぐらいで解いてほしい問題を、20分かかっても???のままでした。
私が解説するとわかったような顔をします。私が作った模範解答を配り、読んでもらい、「質問は?」と聞くと、「ありません」と答えます。でも、そのわかったことを正解とか得点とかという形にするところまでには至っていません。これが、今の受講生の実力です。学生たちはやらなければならないことがあまりに多く、物理の問題を解くことにばかり時間をかけられないのは確かです。でも、そこをどうにかしない限り、道は拓けてきません。
気が付いたら、来週の木曜日は祝日です。その次の週は夏休みですから、次回の物理は25日です。さて、どうやったら、学生たちの力になれるでしょうか。
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