進学先では

7月11日(月)

先週のこの稿に書きましたが、今週は学生の進学先となりそうな学校の方がおいでになります。週明け早々、2校の方とお会いしました。

その2校のお話、非常に似通っていました。まず、留学生の数は、受験者、在校生ともに減っているけれども、合格ラインは変えないという点です。合格ラインを下げて入学させても、甘い基準で入った学生は授業についていけないし、就職や進学となった時に厳しい目に遭うので、結局その学生のためにならないと言っていました。私もそう思います。進学はできたけれども留学にはならず、ついには退学というのでは、青春の無駄遣いです。もちろん、経済的損失も小さくはないでしょう。さらには、「どうせ自分は」とかという形で精神的に歪んでしまったら、一生を台無しにしかねません。

次に、入学試験ではコミュニケーション能力を重視するという点です。オンライン授業は、知識を身につけるなど、学業そのものに遜色を感じることはないけれども、教職員との間の微妙なコミュニケーションがうまくいかないことがあるようです。メールでお知らせを流すと、学生は受信するや翻訳アプリに持って行って、母国語で理解するそうです。そのため、教職員が日本語で強調したつもりの事柄が、留学生にだけ伝わらないことがあると嘆いていました。

授業はzoom、買い物や食事は無言で、ニュースは母国語で、アルバイトはしないとなると、学生は自分の日本語を試すチャンスがなく、したがって自分の日本語力に自信が持てないのではないでしょうか。だから、日本語で書かれたお知らせはすぐ翻訳してしまうし、レポートなども母国語で書いて翻訳となってしまうのです。学生たちだってそれがベストだとは思っていないでしょうが、そうしないと安心できないに違いありません。

今、KCPで学んでいる学生たちにはそんな思いをさせたくありません。そうならないためのプログラムを用意していますから、ぜひついてきてもらいたいです。

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