4月5日(火)
私が学生たちと同じ年齢のころに流行っていた曲の歌詞には、「ダイヤルを回す」とか「電話が来るのを待っている」とかという文句があふれていました。それによって恋のもどかしさやら相手を想う気持ちやらを表現していました。そういう曲を、映像のないカラオケで歌ったものです。
その後、携帯電話が普及すると、個人と個人がダイレクトにつながるようになりました。ダイヤルは回さなくなり、電話が来なかったらこちらからこちらから押し掛けることもまれではなくなりました。ちょうど、私がKCPにお世話になり始めたことのことです。なかなか携帯電話を持とうとしなかった私は、まわりにずいぶん迷惑をかけました。
更に時代が下ると、携帯電話はケータイになり、電話ではなくなりました。メールをやり取りする道具となり、通話をすることは少なくなりました。学生たちは私たちのはるか前を進んでおり、欠席者に電話をかけても無反応というのが当たり前になってきました。
今では、そのメールも、連絡手段としては風前の灯です。電話をかけても声が聞けないからとメールを送っても、メールをチェックしない学生が多いのです。学校からの連絡はメールでするので、1日に何回か必ずチェックするようにと言っても、反応が鈍いのです。そういう学生は、スマホを使い始めた時からお気に入りのSNSばかりで、メールを使う習慣がありません。自分のメールアドレスも電話番号も知らないんじゃないかな。
ですから、新学期直前のこの時期は非常に気を使います。連絡の抜け落ちがあっては困るのですが、抜け落ちのない連絡方法がなかなか見つかりません。通信使技術は発達しましたが、音声通話だけだったころのほうが、時間はかかっても連絡は確実だったような気さえします。
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