3月16日(水)
"塩少々“と言ったら、どれぐらいの量を想像しますか。もちろん、どんな料理か、何人前作るか、口にする人の好みなどによって左右されます。しかし、そういう条件が決まれば、このぐらいという勘が働くのではないでしょうか。そんな感覚が全然わいてこないという人は、料理をし慣れていない人です。
料理に限らず、私たちは日々の活動すべてに、ほとんど無意識のうちに、勘を働かせているものです。雨が降っているから少し早めにうちを出ようとか、車の運転ならブレーキの踏み方とか、日本語教師だったらどんな練習にどのくらいの時間が必要かなどというのも、このうちでしょう。
こういった勘が働かないと、うまくいかないとまでは言いませんが、スムーズに事が運ばないことが多いです。誰でもそこそこできるようにと、この勘の部分にAIを導入しようとしているのが昨今の社会の流れだと言ってもいいでしょう。数年後には多くの勘がAIに代替されているかもしれません。
しかし、AIには代替されない勘もあります。それは受験における勘です。例えば、数学の問題を解くときに、こういう道筋で考えれば答えが得られるという勘、得られた答えが合っているかどうかという勘、そういった勘は受験生が地道に養っていくほかないものです。これは、ある程度までは口伝も可能ですが、それ以上は受験生自身の努力と訓練によってのみ育てられるのです。
そういう点、理科系の受験講座の学生たちは、まだまだですね。これから相当鍛えていかないと、6月のEJUに間に合いません。あと3か月と3日です。
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