12月27日(月)
今年最後の出勤日を迎えましたが、2021年は新入生がまともに入国できない1年となってしまいました。オンライン授業に参加してみたものの、あまりの先行きの不透明さに挫折してしまった学生も少なからずいました。私が学生の立場でも、見切りをつけたでしょうね。
そういう学生にとって、2021年はどんな年だったのでしょう。空白の1年と感じているのでしょうか。日本語を勉強しても、その進歩を感じる機会がなく、また、日本での進学が具体化する方向にもなかなか進まず、精神的につらかったに違いありません。無為徒食とすら感じていた学生もいたようです。
私たちはそういう学生たちに何かしてあげられたかというと、非常に限られた範囲でしか手を差し伸べられなかったと思います。学生の気持ちを燃え立たせ、意欲を長続きさせようとあれこれ手を打ってきました。しかし、結果的に見て、それが有効に作用したとは言い難いのが現状です。
総括すると、「日本での留学生活」が見えてこない状況で学生のモチベーションを維持させるのが大変に困難だったということです。留学とは単なる勉強ではなく、今まで慣れ親しんだ環境とはまるっきり違った世界に身を置くことで見えてくる何物かをつかむ点にこそ意義があるのです。
それぐらい、わかっているつもりでした。でも、こういう、留学の基本認識の重みを、身をもって感じさせられたのが2021年でした。来年、私たち教師が、あるいは学校が成長するか否かは、この原点をどこまで深く追求できるかではないかと思っています。
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