7月29日(木)
午前の授業が終わると、Cさんが1階に下りてきました。昨日発表された6月のEJUの成績をもとに、どこに出願するかの相談です。
日本語は私の予想を上回る成績でした。でも、「いい大学」をねらうには物足りない数字です。理科はいい成績と言っていいでしょう。しかし、数学はどこかで失敗した形跡がある点数でした。全体として、ぜいたくを言わなければどこかのまあまあレベルの大学に入れそうな成績でした。
しかし、Cさんの最大の弱点は、話せないことです。本人は上手なつもりで話しているのですが、それがさっぱりわからないのです。授業で発言してくれるのはありがたいのですが、非常に聞き取りにくく、3回ぐらい聞き返さないと趣旨がつかめません。教師はそうやってCさんの言わんとするところを理解するために努力しますが、入試の面接官は違うでしょう。わからなかったらそれで終わりです。
Cさんの場合、マスク越しであることを差し引いても発音が悪いです。おそらく、口をあまり動かさずに話しているのでしょう。それに加えて、語彙や文法の間違いもあります。「リーミクをでます。いいですか」って、どういう意味だと思いますか。私が翻訳して差し上げましょう。「立命館大学に出願したいのですが、私の成績で合格できそうですか」。
これがわかってしまう自分が怖いですが、立命館大学の先生は絶対に理解してくださらないでしょうね。もうそろそろ、Cさんをボコボコにして鍛え直さなければなりません。それがCさんの未来を切り開く道なのですから。
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