7月20日(火)
Sさんは、スピーチコンテストのクラス予選での発表を拒否し続けています。これも授業の一環であり、発表は学生の義務だと言っても、興味がないからやりたくないと言い張ります。入学以来、自分がやりたくない課題はやろうとせず、他人がどう思っていようが一切お構いなしの学生だったようです。
ところが、Sさんは、J大学の志望理由書を見てほしいと、担任のH先生に頼んでいます。志望理由書はSさんにとって最大関心事ですからまっ先に手掛け、不義理の先であるH先生にチェックを依頼することにも、何の不思議も感じていないに違いありません。自分はKCPの学生なのだから、KCPの教師が自分の進学に協力するのは当然だという発想なのでしょう。
私たちは可能な限り学生のために働こうと思っています。また、それが私たちに課せられた使命だとも認識しています。しかし、ここは学校であり、みんなと一緒に学ぶ場です。学校行事を大切にするのが校風だと、学生募集の際に伝えています。それを承知の上で入学したのですから、個人のわがままを押し通すような行為は控えてもらいたいです。私たちは個々の学生の家庭教師ではありません。いや、家庭教師であっても、やるべきことをやろうとしない生徒に対しては、きちんとやっている生徒に比べて情熱の度合いが下がるのではないでしょうか。
現に、H先生はSさんのほかに数人の学生から志望理由書のチェックを頼まれています。Sさんの優先順位が最下位になったとしても、無理はないでしょう。
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