7月14日(水)
私が担当している中級クラスで、あるテーマについて3~4名のグループに分かれて話し合い、その結論を発表してもらうというタスクをしました。グループ活動をしている最中は各グループともお互いに自分の意見を主張し合い、議論が白熱しているようでした。
あまりの盛り上がりようを見て若干時間を延長しましたが、発表の時間が来ました。しかし、グループのうちのいくつかは、両論併記みたいな発表でした。意見の異なる2人が発表したグループすらありました。学生たちの発表は堂々としたもので、ほめてあげられます。しかし、意見を1つにまとめろという私の指示は、あまり守られませんでした。
このクラスの学生は、自分の意見を述べ立てることはできても、他人の意見を聞いたり、異なる意見の人を説得したり、お互いの意見を認め合ってグループとして1つの意見にまとめたりすることはできないようです。中級の入り口だと、こういうところまで求めるのは酷かもしれません。
自分の意見を引っ込めるとか譲るとか妥協するとかというのが苦手なのかなあ。そういうのは決して負けではないんですがね。意見の違いを乗り越えて1つの統一見解にまとめることこそ、コミュニケーションの神髄でもあります。そういうレベルに至るには、まだまだ長い道のりがあるようです。
中級会話の初回としては、心行くまで意見を主張できたことで良しとしなければならないかもしれません。今回できなかったことは、これから9月までの間に少しずつ伸ばしていくことにしましょう。
日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ