活用法

6月30日(水)

「○○さん、アベノマスク、まだ持っていますか」「あったかなあ…」「こういう状況ですから、検査の最中もマスクをしてもらうことになっているんです。でも、鼻のところにワイヤが入っているマスクだと検査ができないんですよ。ですから、アベノマスクみたいな布のマスクが一番いいんです」

病院で、看護師さんが次回の来院時にMRIか何かの検査を受けることになった患者さんに話し掛けていました。久しぶりに「アベノマスク」という単語を耳にしました。こういうふうに使えば有効なんだと思いましたが、このような場面はめったに迎えることはありませんから、やっぱりアベノマスクは“引き出しの肥やし”に甘んじるほかないようです。私も、どこにしまい込んだやら、さっぱり思い出せません。

でも、この看護師さん、よどむことなく、布マスクの例として「アベノマスク」を出していました。この病院では、1年ぐらいからずっとこういう案内をしてきたのでしょう。そうです。去年の今頃はアベノマスクが来たとか来ないとか騒いでいました。今は、ワクチンを打ったとか打たないとか、接種の予約ができたとかできないとかが話題の中心です。利用価値のないマスクをどうするかという議論をしていたのに比べれば、感染の広がりを抑える方向に歩み出しているのですから、大きな進歩です。しかし、日々の感染者は1年目に比べたら3倍ぐらい多いですから、そういう面では退歩しているとも考えられます。

検査を受けなければならない○○さんも、基礎疾患をお持ちだということですから、感染が心配なことでしょう。うちの中を探して、アベノマスクを見つけ出したでしょうか。

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