退学2名

9月24日(木)

PさんとWさんが退学しました。2人とも日本での大学進学を夢見ていましたが、志半ばで帰国することになりました。学力的に無理だからではなく、生活習慣がどうにもならなかったのです。Pさんはそれに加えて、体も壊してしまいました。

進学先の授業は午前が中心だからということで、上級を始め、進学希望の学生はなるべく午前クラスにしています。午前クラスは9時からですが、9時までに登校することがどうしてもできない学生が毎年何人もいます。PさんもWさんも、先生に説教された直後の数日は何とか9時に来るのですが、いつの間にか元に戻ってしまいます。朝型人間の私には理解しがたいことなのですが、10時ぐらいまで軽く寝られてしまうというか、頑張っても10時ぐらいまで目が覚めないそうです。目覚まし時計も全く無力です。

現代社会は時間を守ることで成り立っています。だから、PさんやWさんのような人は、進学に限らず、どこでもまともに相手にされないでしょう。親か誰か、時間をがっちり管理してくれる人がそばにいないと、社会生活が送れそうもありません。2人も帰国して親元で生活するようになれば、“普通の”生活ができるかもしれません。でも、早晩、親から離れて自立することが求められます。今回の留学は、それに失敗した形で終わります。国へ帰ったら、この点を訓練して、一刻も早く自分の脚で歩けるようになってもらいたいものです。

それができなければ、2人の頭脳が生きません。遅刻・欠席が多いにもかかわらずテストで結構な点が取れるということは、優秀な頭脳の持ち主だということであり、それが生かされずに文字通りベッドで眠ったままになっているのは、もったいないこと極まりありません。

学力不足なら私たちが渾身の力で指導すればどうにかなることもあります。しかし、生活習慣となると、一緒に寝起きするわけにもいきませんから、指導にも限度があります。その点をいつもむなしく感じます。同時に、そういう形で退学していった学生たちが、その後どのように生活を立て直して社会生活を送っているのかも、とても気になります。何か私たちの指導のヒントになることがあれば、是非参考にしたいです。

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