6月2日(水)
初級クラスで月曜日にした漢字テストの答案を改めてじっくり見直しました。明日返却ですから、採点チェックも兼ねて、各学生がどこを間違えたか、クラス全体でどんな傾向があるかを見ました。
Mさんは、文法などはよくできる学生で、発言も多いです。しかし、字はとても雑で、学期の最初のひらがな・カタカナを覚えるところでは大変苦労しました。私も他の先生方も、Mさんの字を徹底的に直しました。その甲斐あってか、今回の漢字テストでは時間をかけて丁寧に書いたことがわかる字でした。この努力は、何らかの形で評価したいです。
JさんとFさんは順当に100点。しかも字がきれいですから、言うことはありません。授業中いちばん積極的なOさんの100点もなるほどというところですが、いつもあまりパッとしないXさんやBさんも100点というのは、失礼ながら、ちょっと意外でした。漢字は自信を持っているのかな。逆に、漢字が苦手そうなのが、HさんとWさんです。何らかの手当をしなければならないかもしれません。
答え方が雑で減点が重なったのが、Lさん、Gさん、Sさんです。送り仮名を書かなかったり、楷書で書かずにXになったり、点画が微妙に違っていたりなどしていました。結果的に空欄が多かったHさんやWさんとあまり変わらない成績になってしまいました。このテスト結果を返されても、本人たちは、この間違いは大した問題ではないと思うでしょう。でも、大した問題なのです。こういういい加減な字を書き続けると、進学の際に困ります。願書や志望理由書など、入試以前の段階で身動きが取れなくなることも考えられます。
こうなると、漢字に自信を持っていない学生の方が、慎重に事を進めるでしょうから、かえって有利かもしれません。不穏な芽は、初級のうちに摘んでおきたいです。
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