10年

3月11日(木)

気が付いたら、2:53でした。午後クラスではオンラインで黙とうをすると聞いていましたから、私もひそかに黙とうをささげようと思っていたのですが、タイミングを逸してしまいました。2:46は、たぶん、お昼を食べた店から学校へ戻るためにわき目もふらず歩いている最中だったのでしょう。

十年一昔と言いますが、旧態依然としている面も多々あります。原子力行政なんか、その最たるものでしょう。原発への依存度を多少は下げるようですが、基本が動いたとは思えません。社会のあまりの変わらなさに業を煮やした神様が、新型肺炎というショック療法を与えたような気すらします。

冗談はさておき、震災でも大きく変わらなかった日本社会ですが、新型肺炎の流行を契機に、大きく変わろうとしているように思えます。少子化の影響も看過できないレベルにまで達し、AIによる技術革新など、もろもろの因子が相乗的に働き、変革の波を起こしつつあります。

13日(土)にJRをはじめ、多くの鉄道会社でダイヤ改定が行われます。目玉は終電の繰り上げです。リモートワークや夜の活動自粛で乗客が減ったこともその一因ですが、夜間工事の要員確保が難しくなったことも理由に挙げられています。また、電車の自動運転が試験的に行われるそうです。

もし、昨年何事もなくオリンピックが行われ、今も2019年の延長線上だったら、こういうダイヤ改定にはならなかったにではないでしょうか。いずれ行わざるを得ないとしても、今年ではなかったように思います。そういう意味で、社会が根底から動き始めた感じがするのです。

報道によると、復興どころか衰弱し続けている被災地が多いとのことです。今、起き始めている変革が、被災地を明るい方向に引っ張ってくれることを切に祈っています。

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