新幹線でどこへ行きましたか

11月2日(月)

「Pさん、明日は学校は休みですが、どうしてかわかりますか」「えー、よくわかりませんが、休みです」

…という調子で11月が始まりました。今度の日曜日はEJUですが、学生たちに緊張感があるのかないのか、今一つつかめません。Pさんも受けるんですがね。

授業ではニュースの聴解をしました。題材は、新幹線のスピードアップ試験です。東北新幹線の仙台・盛岡間で報道陣を乗せた車両が時速380kmを記録したという内容です。この程度の聞き取りなら、地名を事前に入れておけば、そんなに難しくはありません。JRは2030年度までに新幹線を札幌まで開業させる計画だというのも、大部分の学生は聞き取れます。しかし、その新幹線電車の前部がどうなっているかとなると、聞き取れなくなってきます。現在の新幹線の運転最高速度より何キロ速いかとなると、380とか320とか、ニュースに出てきた数字を直接答えてしまいます。380-320=60(キロ)と、ほんに簡単な計算をするだけなんですが、ものの見事に引っかかってしまいました。こういうひとひねり加えられた問題がEJUによく出るんですが、今週末のEJUに一抹の不安を感じさせられる出来具合です。

答えを確認し、最後にもう一度ニュースを聞いたあとで、「今まで新幹線で旅行をしたことがありますか。どんなところへ行きましたか」ということで、学生どうしに話をしてもらいました。私が見回ると、あるグループは何もしゃべっていません。どうしたのかと聞くと、メンバー全員が「ない」で話が終わってしまったとのことでした。別のグループでは、来日後まもなく不要不急の外出自粛になってしまって東京の外へは出たことがないが、“Go to”を利用して〇〇へ行きたいということを話していました。また、熊本まで新幹線で行くのは、実はとても贅沢なことだなどと話していました。

学生たちは会話をしたいとよく言います。しかし、実際にさせてみると、問われたら答えるという、いわば事情聴取型の受け答えになってしまうこともよくあります。これだと、入試の面接が不安です。

日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です