挨拶に感心

7月21日(火)

日本語教師養成講座の修了式がありました。今回修了したみなさんは、すでに日本語教育能力検定試験に合格している方や、実際の教えた経験のある方たちで、理論はわかっているから実際に教える力を身に付けようと受講した方々です。

修了生のみなさんは、今年の2月から今月まで受講なさっていました。ちょうど感染が広がる時期に当たり、授業見学や模擬授業をしようにもオンライン授業ばかりになってしまうなど、苦労が重なっていました。それを乗り越えて、修了の日を迎えたわけです。私は直接指導していませんが、実際に指導なさった先生方は、感慨ひとしおだったのではないでしょうか。

修了式では、私が修了証をお渡しした後、修了生お一人お一人に挨拶をしていただきました。こういう時、ほとんど何も言えずに形式的にごく短く済ませてしまうか、だらだらと長ったらしく話し続けるか、そんな人が多いです。しかし、今回の修了生はみんな内容のある話をピシッとまとめて語ってくれました。この点に感心しました。というか、こういうことができるということは、優秀な教師になる素養があるということだと思います。

教師は、突然話を振られてもそれなりに何か応えなければなりません。周りからは、気の利いたことを言ってくれると期待されています。「とりあえず、先生に何かしゃべっていただこうよ」「〇〇さんは高校の先生だからスピーチお願いしちゃおう」なんていう調子で、何かの式次第が決まっていくことて、よくあるんじゃないでしょうか。授業中に学生から矢が飛んでくることもしょっちゅうです。

今回のみなさんは優秀だと担当の先生方から聞いていましたが、それが実証された修了式でした。現在は、日本語教育界には逆風が吹いていますが、それにめげず立派な先生に育ってもらいたいです。

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