一抜けた

7月13日(月)

今シーズンの合格者第1号が出ました。9月入学の大学に照準を合わせて、かなり前から準備をしていたそうです。オンライン授業、EJU中止、オープンキャンパスなし、入試日程が決まらない、学生たちの焦りと危機意識の薄さなど、さえない話題が多かったところに、久々の明るいニュースです。

合格したHさんは、9月には、オンラインかもしれませんが、大学の授業が始まりますから、それまでにはKCPを退学します。でも、明日にでも辞めたいと言っていますが、それはいただけません。

まず、入管法を厳密に解釈すれば、大学に入学する2か月も前に日本語学校をやめてしまうと、その間所属機関がなくなり、身分が宙ぶらりんになるため、法律違反となります。今は状況が特別ですから、直ちに帰国しろとはならないかもしれませんが、それはあくまでも「かもしれない」話です。近々、一部の国からの入国規制が緩和されるとの話もありますが、そうなったら「帰国しろ」となるかもしれません。帰国した場合、最近の新規感染者数の増え具合から、Hさんの国が日本への渡航を差し止めることだってあるかもしれません。

それから、2か月ものんびり過ごしてしまったら、入学して授業が始まってからが恐ろしいです。3月にオンライン授業が始まる前に、日本は危ないからと一時帰国した学生がオンライン授業に参加すると、実に見事に日本語を忘れているんですねえ。KCPをやめても日本にいるのですから、一時帰国した学生に比べれば日本語に触れる機会もはるかにたくさんあるでしょう。しかし、国の言葉ですべてが解決するコミュニティー内で生活していたら、どうなるかわかったものではありません。

勉強しなくてもいいならそれで済ませたい気持ちはわかりますが、いやしくも最高学府で勉強しようと思っている学生が、勉強から逃げ出そうとしてはいけません。

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